オークションの無断リンクがあるので、仕様は非公開です。
2007.5.26作成
2007.9.27修正
2010.10.5追記
2007.9.27修正
2010.10.5追記
ヤエス FT-212H
☆周波数・モード | 非公開 |
☆定格出力 | 非公開 |
☆送信周波数構成 | 非公開 |
☆受信周波数構成 | 非公開 |
☆マイクインピーダンス | 非公開 |
☆受信方式 | 非公開 |
☆受信感度 | 非公開 |
☆通過帯域幅 | 非公開 |
☆電源 | 非公開 |
☆消費電力 | 非公開 |
☆寸法・重量 | 非公開 |
☆発売年・定価 | 非公開 |
リグの説明
FT-712、FT-2312と同一シリーズの144MHzFM機ですが、ハイパワー仕様です。送信は出来るが受信感度が非常に悪い、というリグをオークションで入手しました。
FT-712でも紹介しましたが、中身が非常にすっきりとしたリグです。チップ部品を多用しており、アマチュアが自力で手を加えるのがきつくなってきた時期です。
小型軽量で、性能面は評判の良いリグと思います。本機はハイパワー仕様なので、後ろのヒートシンクが非常に大きく見えます。
中央の基板が取り付けられたアルミダイキャストはFT-712と共通です。片面実装なので、下面のみ写真を掲載します。
小型軽量で、性能面は評判の良いリグと思います。本機はハイパワー仕様なので、後ろのヒートシンクが非常に大きく見えます。
中央の基板が取り付けられたアルミダイキャストはFT-712と共通です。片面実装なので、下面のみ写真を掲載します。
受信部
入手後、早速受信感度をチェックしました。オークションの説明どおり、受信が良くありません。SGで50dBuの信号を入力しても、Sのバーグラフが7程度しか表示しません。後述する送信部に何ら問題がないことから、PLLは正常に発振していそうです。アンテナ入力から中間周波増幅までの問題と判断しました。
コイル類を調整してもほどんど変化がないので、サービスマニュアルを見ながら故障箇所を探しました。高周波増幅・ミキサーのFETのDC電圧を確認してもOKです。アンテナから入力したSG信号を高周波電圧計で順にレベルを追っていくと、ミキサーFETの出力が非常に小さいことがわかりました。これはミキサーの3SK81が壊れたのか?と、新品と交換しましたが変化がありません。
ここでPLL発振出力がミキサーにほとんど入っていないことに気づきました。PLL出力を送受信で切り替えるダイオードの故障か?と周辺回路を追うと、ダイオードはOKでした。ひょっとしたら・・・・と配線を追加したら、いきなり強力な信号が受信出来ました。プリントパターン(スルーホールかも)が断線しているようで、テスターでも導通がありません。
右の写真の白い配線が追加した箇所です。回路図を下に示しました。
右の写真の白い配線が追加した箇所です。回路図を下に示しました。
受信ミキサーに正常な発振信号が届かず、浮遊容量でわずかに入力された信号で弱いながらも144MHzの信号が受信できたようです。部品の下にパターンがあり目視確認が出来ませんが、周辺に汚れや腐食跡はなさそうなので、基板の劣化と推定します。
結果としてはナーンダ、というところですが、珍しいトラブル事例と思います。
調整後 | メータ特性(F=145.00MHz) |
送信部
送信出力は入手当初に35W出ていました。サービスマニュアルと回路図を見比べましたが、調整箇所とおぼしきものが全くありません。パワー制御のボリュームを回したら、すぐに50W出ました。バンド内でフラットです・・・フラットでなくても、調整のしようがないのですHi。
スプリアス特性も右写真のように良好で、2次高調波が-65dBでした。
X:100MHz/div、 Y:10dB/div
スプリアス特性も右写真のように良好で、2次高調波が-65dBでした。
X:100MHz/div、 Y:10dB/div
周波数は誤差100Hz程度、問題なしです。変調もOKでした。
その他
プリントパターンの断線という珍しい経験をしました。ハンダ劣化で見かけ上正常でも正しく信号が通らないことはままありますが、内部がきれいなリグだけに驚きです。
原因をつかむのは大変、でも労力を除く修理コストは大変安く済んだリグでしたHi。
原因をつかむのは大変、でも労力を除く修理コストは大変安く済んだリグでしたHi。