2008.10.3

CQ出版社 アマチュア無線入門ハンドブック 1967年発行

CQ出版社が1967年に発行した『アマチュア無線入門ハンドブック』です。裏表紙が切れて紛失してしまいました。定価は530円です。
まだまだモードはAMの時代、表紙はSSB機として憧れであったFL/FR100Bラインを操作する某有名OM親子のシャックの写真が掲載されています。
表紙をめくると、当時のリグの広告が登場します。当時のHF機を抜粋しておきます.。
  ヤエス:FL/FR50、FT-50、FL/FR100B
  スター:ST/SR700、SR-500・200
  トリオ:TX-88D/9R-59D、TS-500
  TX-20S(15S)、JR-500S
まだAMが主流で、メーカーがSSB機を売り込んでいた時期です。
アイコム(旧井上電機)は、まだHFを発売していなかったようですが、この年末にIC-700Tが発売されたという記録があります。
受信機の製作記事として、3球の0-V-2の記事がありました。アマチュア機として実用になったとは思えませんが、SWLを始めようと自作するには適当なものだったのでしょう。
高周波増幅1段・中間周波増幅2段のシングルスーパー(いわゆる「高一中二」)が標準に近くなった頃でしょうか。14MHz以上はシングルスーパーでは感度が十分ではないので、クリスタルコンバータの製作例も多々見られます。
高級自作機として、クリスタルフィルタ・メカニカルフィルタ内蔵の本格的なダブルスーパーも掲載されています。
送信機は、入門用として6BQ5の送信機がありました。オーディオアンプでも用いられた6BQ5は、私にとっては変調器の出力管としての思い出があります。
AM送信機がほとんどで、50・144MHzの送信機もありましたが、ちょっと変わったのがPSNの3球SSB送信機でした。水晶発振で周波数は固定、PSNおよびバランスドモジュレータ(ダイオード4本)の後は2E26で電力増幅しています。
ドライブが無いので、パワーは数Wではないかと思います。