2015.3.15

CQ出版社 CQ誌でつづるアマチュア無線外史 1982年発行

CQ誌の別冊として発行された「CQ誌でつづるアマチュア無線外史」です。アマチュア無線が戦後再開された1952年から30年経過した1982年に発行された書籍で、B5版160ページ(前後の写真ページ・広告ページは除く)で、定価\950です。
表紙を飾る真空管は807、すぐに分かるOMも多いでしょう。
戦前のアマチュア無線創世期(1924-1941)から記述が始まり、戦後の免許認可前の再開準備時期(1946-1951)、認可後の再開期(1952-1957)、人口が増えてきた蠢動期(しゅんどうき・蠢は春に虫が2つ、1958-1964)、躍動期(1965-1971)までに分けてCQ誌の記事を引用しながらトピックを紹介しています。
当時の最新10年間の1972-1982の情報は記載されていません。
実は、古いCQ誌(1954年ころから1968年まで)をほぼ全数持っており、読むことが出来ます。それぞれの時代の雰囲気を味わっていますが、当時を思い出したいオールドタイマーには抜粋ですが面白い本でしょう。
とは言え、あまり過度の期待はしないようにHi。
以下、いくつかネタをご紹介します。
●昭和27年の第3回アマチュア無線技士国家試験の問題と、全国の合格者が掲載されていました。合格者には、聞き覚えのある2文字の大OMの名前が多数出ています。
試験問題はクリックすると拡大します。問題は1次と2次に分かれ、無線工学・電波法規とも記述問題と5者択一問題がありました。記述は学校で電気を専攻しないと難しいと思います。真空管の時代ですが、皆さんはいかがでしょうか。
 
●1954年4月号のJCCリストがありました。ざっと数えて300市弱ですが、見慣れない市名もあります。
宇治山田市(合併後に伊勢市に変更)、挙母市(豊田市に名称変更)、若松市(合併後会津若松市に名称変更)は見つかりました。
以下は町ですが、誤ってリストに入ったようです。
 北海道江差、北海道倶知安、北海道浦河
岡山県味野(1948年から旧児島市→倉敷市)は旧町名の誤りらしく、岩手県黒沢尻はリスト掲載直後の1954年4月1日に合併し、北上市になったようです。
●当時の市販無線機の一覧が掲載されていました。名称・メーカー・周波数・モード・価格・パワー/終段(送信機の場合)・構成/球(TR)数(受信機の場合)等が1行で書かれています。知っている時代であっても、「こんなリグあったかな?」と思い出せないものも結構ありました。
右は1952年から56年までの市販送受信機の一覧です。
その他は、別途ご紹介します。