2011.6.18

マガジンランド 列伝アマチュア無線機50年史 1995年発行

マガジンランドの「列伝アマチュア無線機50年史」、月刊誌アクションバンド電波の別冊で、1995年発行・定価\1,800(税込)です。
アクションバンド電波はアマチュア無線専門雑誌ではなく、業務無線を取り上げていた雑誌でしたが、アマチュア無線機の送受信改造のような特異な記事を掲載していました。2005年に休刊し会社も解散したようです。
戦後からのメーカー製無線機を調べあげ、メーカー・型番・仕様(周波数・電波形式・外形寸法・重量・出力・終段・発売時期・定価等)を一覧表にしています。
膨大な量には驚きますが、記載ミスも散見されます。誤った情報がオークションの商品説明で引用されるケースも多く(この本を元に一覧を作成したwebサイトもあるので)、影響もあるようです。
送信機能を持つ送信機・トランシーバが主流で、受信機は70年以前のみしかありません。VFOや電源のような周辺機器までは不要ですが、受信機はオマケではなく、もう少し追加してほしかったところです。
某誌のバックナンバーを調べ上げてデータベース化したようですが、正式に発売されたのか?という幻のリグも紹介されています。
アイガというメーカー(ローテータを作っていた)の50MHzオールモードトランシーバ、当時CQ誌の広告で見てへぇーと感じたのですが、1・2か月広告に掲載されただけで消えてしまいました。量産過程に問題があって発売できなかったのでしょうか。
最初のカラーページに、昭和27年から41年までの送受信機が約30台掲載されています。その一部は表紙にも出ていますが、所有しているリグはわずか4台で、見たこともないリグばかりです。手元の古いCQ誌の広告は白黒印刷が大半で、カラー写真は価値ある資料です。
データベース以外に興味を感ずるのは、「発展史」という17のネタです。トランシーバの周波数拡大に対して行政指導があったこと、DCLとAQSの規格統一に至らなかった経過等、ウラネタも紹介されています。他誌は書けません。